アカシア入りのワインの味は・・・? アレクシス・リシーヌ キュヴェ・トラディション
まいばすけっとで買い物をしていてワインコーナーをふと見たら、フランスワインが置いてありました。
ローヌワインではよく見かけますが、ボルドーでAOP表示は珍しいですね。今後は増えていくのでしょうか。
試しにお買い上げ。
アレクシス・リシーヌ。
アレクシス・リシーヌは1900年代後半に活躍した、著名なロシア人のワインライターで、「ワインの教皇(the Pope of Wine)」とも呼ばれていたようです。
特に新世界のワインが、それまでの勝手に「シャブリ」などと名乗る慣習を変えさせ、ヴァラエタル(品種)の表記にしていくことに貢献したとのこと。
そのアレクシス・リシーヌが創設したアレクシス・リシーヌ&Coで造っているワイン。
輸入者はイオン系列のコルドンヴェール。
栓はスクリューキャップ。
ボトルの裏を見ると、安定剤としてアカシアが入っています。アカシアは成分を均一化するために添加される乳化剤で食品には多く使われていますが、ワインへの添加は否定的な意見が多いですね。
アレクシス・リシーヌ氏は既に故人ですが(1989年没)、本人の意見を聞いてみたいものです。
ちなみに私個人の意見としては、今の世の中、食材をおいしく安く提供するために色々な工夫が行われているわけで、頭が痛くなるとか健康に明らかに害があるものでなければ、そこまで目くじら立てなくてもいいのではないかな、という感じです。
「人工的な」工夫を排除していったら、キリがないですからね。
さて、このワインを味わうとしましょう。
香りはボルドーのカベソー的なピーマン香。
飲んでみると、アタックはそれなりですが、余韻に伸びがなくやせ細っています。
上級キュヴェに使えないぶどうを使って、アカシアで補強して造りました、という感じでしょうか。
飲みやすいことは飲みやすいのですが、全体的に弱々しいです。
先入観を入れずに飲んでみたつもりですが、なかなか良い評価をしづらいワインです。
さすがにフランス産でこの価格帯は厳しいものがありますね。
同価格帯ならやはりチリワインとかの新大陸に流れてしまうでしょう。
生産者:Alexis Lichine & Co/アレクシス・リシーヌ&Co
品名:Cuvée Tradition 1er 2017/キュヴェ・トラディション・プルミエ 2017
種類:赤
生産国:フランス
産地:Bordeaux/ボルドー
アルコール度数:13.5%
価格:657円
評価:★5.5(★10~★1で評価)