甲州2.0という感じ。キザンワイン 白
機山洋酒工業 キザンワイン 白。
ワイナリーは、甲斐市の返礼品なので甲斐市にあると思いきや・・・。
甲州市の塩山地域のワイナリーでした。
「機山」は、武田信玄の別名で、武田氏の菩提寺である恵林寺の近くにワイナリーがあることから機山ワインを名乗っているとのこと。
「家族経営」と言いながら巨大なワイナリーもありますが、ここは正真正銘の家族経営のワイナリー。
飲んでみると、樽香がなくダイレクトに甲州の味が楽しめます。
化粧っ気はないですがトゲがなく丸まった味わいで、素朴なおいしいワイン。
価格は2000円以下。
少量生産のようですが、この味でこの価格なら十分手が伸びるワインですね。
おいしいワインでした。
甘くなく爽やか。新巻ぶどう園 デラウェア
山梨ヌーヴォーの季節になったので、新酒を何か買おうかと近所をウロウロ。
成城石井で宣伝されていたワインに目が留まり購入。
考え方は人それぞれかと思いますが、最近はどうせ新酒を飲むなら、わざわざボジョレーでなくても、日本のヌーヴォーでいいじゃないか、と思います。
ガメはそれほど好きではないというのもあるのですが。
新巻葡萄酒 デラウェア。
素朴なラベルが、現地でお土産で買ってきたみたいで楽しい。
新巻葡萄酒は1930年創設、4代続く歴史あるワイナリー。
旧勝沼町の西隣の旧一宮町にあり、「ゴールドワイン」というブランドでワインを出しています。
デラウェアは良くも悪くも「お土産用ワイン」と思い込んでいたので、まともに飲んだことがありませんでした。
また、「甘いワイン」という先入観があり、辛口好きとしてはこれまで敬遠。
このワインも、「新酒なら味は二の次で」と勢いで買い、甘いのを覚悟して飲み始めました。
香りは生食用らしい甘めの柑橘がかった香り。
が、飲んでみると酸味がしっかりしており、辛口寄りに振ってあります。
これなら食事にも合わせやすい。
白の選択肢が増えて満足。
デラウェア、新たな開拓地を見つけました。
冷やしたらサイゼ。ファンティーニ コレクション ロッソ
酒屋に行くと、遠くからでも分かるファンティーニっぽい円形のラベルのワインが売られていました。
冷やして(7~8℃)飲むことを推奨されています。
この手のワインは結局冷やして欠点を隠すだけ、というものもありますが、ファンティーニなので信用して購入。
冷蔵庫で冷やして飲んでみました。
ファンティーニ コレクション ヴィノ・ロッソ。
飲んでみると、
ムム、これは・・・
サイゼリヤのワインの味!
サイゼの赤はモンテプルチャーノを使っていますが、オペレーションの都合からか冷えたまま出てくるので、冷えたモンテプルチャーノを飲むと自動的にサイゼにいるような感覚に浸ってしまいます。
しかし、香りの立ちは断然ファンティーニの方が勝っています。
東南アジアのような暑いところでも赤ワインを楽しめるように開発されたワインのようです。
モンテプルチャーノらしさが全開の丸くてするする飲めるワイン。
冷やしてもトゲトゲしさが全く出ない爽快な味わい。
翌日、常温で飲んでみました。それほど味の変化はなく親しみやすい味わいのままでしたが、どうせならお勧め通り冷やして飲んだ方が爽快感があっておいしいワインですね。
熟成感はなく・・そして私。シャトー・アリコー=ボルド
カルディでたまにやっているワイン2本以上10%引き。
適当に買ってみます。
1本目。
シャトー・アリコー=ボルド。
長期熟成ワインとのことですがどうでしょうか。
取りあえず抜栓。コルクには酒石酸がついています。
香りは落ち着いた黒果実系。
飲んでみると・・・メルローワインかと思ってびっくり。
マディランってどこだったか忘れていて、ボルドースタイルのワインかと思っていましたが、飲んでみて違和感を感じます。
改めて裏ラベルを読んでみると、タナ主体のワイン。
そう言えば、AOCのマディランってタナのワインだったな、と思い出しました。
マディランはフランス南西地方のブランデーで有名なアルマニャック地方のそばの村。
生産者のプレモンはこの地域の生産者組合。
3つの地域名の造語のようです(「pl(Plaisanceプレザンス)」+「ai(Aignanエニャン)」+「mont(Saint Montサンモン)」=Plaimont
タナの品種名の由来はタンニンというほど、タンニン豊富なワインができるのですが、熟成で滑らかになりすぎたのか、タンニンの厚みはあまり感じられず、また、若干スパイシーさも残っており、むしろ若いワインといった印象。
私の駄舌で熟成を感じ取るのは限界のようです。
普通のフレッシュなワイン、という感じでした。
ちなみにもう1本買ったワインは、カルディに行くたびに名前が妙に気になっていたイタリアワイン「エト・メ!」。
「そして私!」という意味のようですが、ビックリマークが付いていて、エスト!×3的なノリなのか。
と、こちらも飲んでみれば普通のサンジョヴェーゼワインで、そこまで気にする必要はなかった、との結論に至りました(雑な感想すいません)。
野趣味溢れる楽しい純米酒。小澤酒造 澤乃井 元禄
秋本番になってくるとどうしても日本酒を飲みたくなります。
東京の青梅にある小澤酒造がパリの日本酒コンクールで最高賞を受賞したということで、小澤酒造のお酒を飲みたくなりました。
ということで酒屋で購入。
と言っても受賞した酒「純米大吟醸」ではありません。
小澤酒造 澤乃井 元禄。
小澤酒造がいつから酒造りを始めたのか不明なようですが、元禄15年(1702年)には造っていたことが古文書で確認されているようです。
その古文書にある元禄時代の製法を復活させて造ったというお酒。
精米歩合は90%。私達が普段食べる米の精米歩合が92%程度というから、ほぼ同じ。
これでもかと精米歩合を競い合う昨今にあっては、なかなか見かけない数字です。
色はかなり黄味を帯びています。
香りはあまり感じられません。
純米酒ではあるのですが、フワッとした芳香はなく固い感じ。
さて飲んでみます。
「濃醇甘口」と説明されてますが、飲んでみるとそれほど甘く感じません。
日本酒度は-8度と、一般的にはかなりの甘口と判断されるような数字ですが、酸味がしっかりしていてむしろ辛口に感じます。
精米歩合が低いからか、複雑に色々な味わいが感じられます。
純米酒ではあるものの、今はやりの香り高い酒ではないですが、野趣味溢れていておいしい。
コンクールで受賞した「澤乃井 純米大吟醸」とは、対極にあると言ってもいいお酒。
元禄時代の製法と言っても、醸造技術自体ははるかに現代の方が進んでいるので、当時はこのような透き通った味わいではなかったのでしょうが、それでも昔の日本酒はこんなんだったのかな、と思わせるに足る面白い味でした。
丁寧に造り込まれた甲州ワイン。敷島醸造 甲州 樽熟成
台風が過ぎ去って気持ちの良い休日。
秋なのに気温が高い、というか暑いので、白ワインを。
720mlと四合瓶サイズになっています。
敷島醸造のルーツは江戸時代から続く農家で、戦後ブドウ作りを始め、1985年からワイン生産をはじめたようです。
畑は甲斐市の登美の丘ワイナリーと同じ尾根にあり、標高600mと、勝沼のワイナリーが400~500m辺りにあるのと比べると高地にあります。
さて飲みます。
色は甲州らしい淡い山吹色。
香りは、樽香があるものの控えめ。
味わいは樽熟成ながら、割と果皮を食べているような甲州のブドウエキス感がくっきり。甲州らしい酸味と苦味のフックが心地良い。甲州っぽさが良く出ています。
後味は軽い苦味を樽感がふんわり包み込みます。
甲州に慣れてくると、このあとに残る軽い苦味が心地良い。
子供の頃ダメだったセロリの苦味が今では大好きで、野菜スティックでセロリばっかり食べることもありますが、それに近いクセになる味。
通常価格でも1700円とかなりコスパが高い。
丁寧に造り込まれたワインという印象でした。
シャルドネ使いのしっかりおいしいワンコインカヴァ。カヴァ モンテ・メル
カクヤスで、また新手の500円カヴァ。
買ったまましばらく棚に放置して忘れていましたが、飲んでみます。
マルケス・ド・モンテ・メル。
カヴァだけど、造り手はカタルーニャ州ではなくヴァレンシア州のトーレ・オリア。
1897年創業、カクヤスのワンコインスパークリングで時々登場する造り手です。
シャルドネを使ってカヴァを造っています。
前に飲んだワンコインカヴァもそうでした。
輸入者のAuli(アウリー)は聞き慣れない名前だな、と思ったら創業して10年に満たない会社のようです。今後成長していくのでしょうか。
グラスに注いで香りをかいでみると、トースト香をしっかり感じられます。
飲んでみると、酸味がしっかり、キリッとしています。
果実味もしっかり出ていて、500円ではもったいない立体感を感じられます。
これはうまい。
やはり私はシャルドネを使っているカヴァが好みのようです。
本来のカヴァを楽しんでいない、邪道と言われてしまうかもしれませんが。