IPAのようなオレンジワイン。アランサット
蒸し暑くなってきました。
今年は記録的に梅雨入りが早いようで、東京も雨模様が多くなってきました。
年々、春の気持ちの良い時季が短くなっている気がします。残念。
蒸し暑いので爽やかなワインを。
選んだのはカクヤスで購入したオレンジワイン。初めて飲んでみます。
アランサット。
イタリアのスロベニア国境にほど近いフリウリ=ヴェネツィア・ジュリア州ので造られたワイン。造り手はボルゴ・サヴァイアンという小さなワイナリー。
地図で見るとスロベニア国境から直線で3kmほどしか離れていません。
オレンジワインは、元々ジョージア(最近はグルジアと言わなくなったのですね)で長年造られていたワイン。このワイナリーの所在するイタリアのフリウリ地方では近年よく造られているらしい。
白ブドウを使いますが、白ワインのように果皮や種子を取り除かず、赤ワインと同じように果皮や種子を果汁に漬け込んで造ります。
オレンジワインと言っても、通称で一応分類的には白ワインになるのでしょうか。このワインもラベルに「Vino Bianco」と記載し、括弧書きで「(orange wine)」と書いています。
さらにこのワインには「L.A.19」という表記がありますが、ヴィンテージを表しているのか不明。
さて、飲みましょう。
香りは、なんだかみかんとかの落ち着いた柑橘系。クラフトビールで柑橘系のエールを飲む時によく出会う香り。
味わってみると、こちらもオレンジの皮っぽい味わい。オレンジワインだからオレンジを使っています、という訳ではないんですが。
単に暗示がかかってしまっているのか、ある程度色と味わいが連動するのか分かりませんが、面白い。
全体的にクラフトビールのオレンジIPAを飲んでいるような印象です。
クラフトビールを飲んでいるような錯覚に襲われ、サクサク飲み進めてしまいますが、口に含んだときのボディのアルコール感の強さでワインであることを思い出します。
クラフトビール愛好者にはうけるのではないでしょうか。
後味の苦味もなんだかホップっぽくてビール感あり。
これは面白い。ビールとワインを両方飲んでいるみたいでお得感あり。
気に入りました。
他のオレンジワインも試してみよう。
生産者:Borgo Savaian/ボルゴ・サヴァイアン
品名:Aransat/アランサット
種類:白
セパージュ:ピノ・グリージョ、ソーヴィニョン・ブラン
生産国:イタリア
産地:Friuli-Venezia Giulia/フリウリ=ヴェネツィア・ジュリア
原産地呼称:ー
アルコール度数:13.0%
輸入者:ー
価格:(1650円)
評価:★7.5(★10~★1で評価)
たこ焼きと。ハウメ・セラ カヴァ
せっかくのGWも、緊急事態宣言で外出もはばかられるので、今日は家族でたこ焼きパーティー。
たこ焼きを発明した人は天才ですね。球状で熱がじっくり伝わるので、よっぽどのことがない限り失敗しません。焼きすぎてもそれなりに食べられるし。
たこ焼きには何となく泡を合わせるのが定番になっています。
今回はカクヤスで厳選ワイン2本3300円で選んだ、カヴァ、ハウメ・セラ。
どっかで見た名前だなと思っていたら、かつてここの500円ワンコインスパークリングを飲んだことがありました。
ハウメ・セラはバルセロナ近郊、ヴィラノヴァ・イ・ラ・ジェルトル(Vilanova i la Geltru)の造り手。起源自体は古いようですが、現在はスペインのワイン製造大手、ガルシア・カリオン(Garcia Carrion)の系列です。
このワイン、正直、たこ焼きを作るのに夢中になってしまったので、あまりしっかり味わっていません。
香りはトーストパンの香り。果実感は薄いです。
味わってみると、酸味はまずまず。
シャルドネ主体っぽい、私好みの味わい。
カヴァは使用品種によって味の振れ幅が大きいですね。
ボトルに書いてくれれば選びやすいのですが。
「Brut Nature」なのでリキュール添加ゼロの極辛口。さっぱりしていますが、それによって際立つべき果実味や酸味がやや薄い感じがします。
総じて特徴を見いだしづらいスパークリングでした。 上品にまとまっているのですが、おとなしすぎてつかみ所がないワイン。
繰り返しですが、たこ焼き作りながらなのでいい加減かも。
焼肉のあとに。イーランズ ソーヴィニョン・ブラン
GW、外出自粛とは言え全くイベントがないのもつらい。
やはり家族で外食の一つでもしてみたい。
換気が利いていて比較的安全と最近注目されている焼肉へ。
密を避けるために16時と早めの夕食。
当然、お酒はありません。
ビールなしに焼肉をつつくのはいつ以来だろう。
記憶にありませんな。
しかし、肉に集中できてこれはこれでいいかも。
いつもよりおなかいっぱい食べることが出来て、クッパもいただきました。
とは言え、やはり飲み足りない。
焼肉のあとは家でさっぱり白ワインを。
ピーター・イーランズ ソーヴィニョン・ブラン 。
カクヤスの厳選ワイン2本3300円で購入。
造り手はニュージーランド、マールボロのイーランズ。ピーター・イーランズ氏が2008年に設立したワイナリー。
このピーター・イーランズ氏は、2013~2015年の間、違法にワインに補糖していたとのことで、2018年に有罪になりワイナリーから退いています。
この前飲んだNZワイン、ホームクリークのようにいわく付きのワイン。
NZのワイン業界はこういう争いごとが多いのか。
それともゴタゴタがあったので割安で楽しむことができているのでしょうか。
だとしたら悪くないですね。(いや、悪いか。)
いずれにしてもピーター・イーランズ氏は既に2018年に社を追われているので、これが最後のビンテージなのかもしれません。だとすると貴重(?)。
さて、開栓。
香りは、NZ特有の青草感がそれほどありません。むしろトロピカル感が前面に出ています。
味わってみると、SBらしいグレープフルーツと、オーストラリアのシャルドネのような桃やパイナップルのブレンドのような感じ。
ミネラル感、酸味も強く後味が心地良いです。
全体的にトロピカル感が強調されたソーヴィニョン・ブラン。
NZのSBでも味わいに色々幅がありますね。
焼肉のあとにお口さっぱり、という感じではありませんでしたが、まずまず楽しめました。
生産者:Yealands Family Wines/イーランズ・ファミリー・ワインズ
品名:Peter Yealands Sauvignon Blanc 2017/ピーター・イーランズ ソーヴィニョン・ブラン 2017
種類:白
セパージュ:ソーヴィニョン・ブラン
生産国:ニュージーランド
産地:Marlborough/マールボロ
原産地呼称:ー
アルコール度数:12.5%
輸入者:カサ・ピノ・ジャパン
価格:(1650円)
評価:★7(★10~★1で評価)
自然でリッチな味わい。ヘス シャーテイル・ランチス シャルドネ
GWはどこにも行かずに我慢大会。
異論はあってもルールには従う派なので耐えしのぎます。
しかし、やることがないので早い時間から飲み始めることに。
今日のワインはこれ。
ヘス シャーテイル・ランチス シャルドネ。
ヘスはナパのワイナリーですが、このワインはサンフランシスコを挟んで反対側、モントレー郡のシャーテイル・クリーク・ヴィンヤードで造っており、値段も手頃。
ヘス自体は1986年創設と割と新しめのマウントヴィーダーに本拠地があるワイナリーで、ライオンマークで有名。
開栓。
樽の利いているワインを想像していましたが、樽感がありません。
香りは柑橘は弱く、トロピカルな感じ。
樽感がない分トロピカルが強調されています。
味わうと、軽い苦味と酸味。その後にふくよかなトロピカルフルーツを感じます。
酸味は軽いものの、フレッシュで飲みやすい。
とろみがあり、後味はまったり。
自然な味わいを重視したワインということでしょうか。
色々な果実感を楽しむことができました。
確かにスモーキー。ウェストエンド ブラック・シラーズ
3回目の緊急事態宣言で不要不急の外出自粛が呼びかけられています。
今回は何となく緊張感が薄い気がしますが、一応外出を控えろと言われているので、ワインも近場のコンビニで調達します。
ポンタポイントがかなり貯まっていたので、ローソンに寄ってみました。
普段ローソンはあまり行かないのですが、成城石井やヴィノスやまざきと提携して置いているワインなど、ちょっと気の利いたデイリーワインもあります。
その中で「スモーキー」という売り文句に誘われて、ヴィノスやまざきのワインを1本購入。
ウェストエンド ザ・ブラック・シラーズ。
造り手は、イタリアからの移民であるドメニコ・カラブリア氏が1945年に設立して3代続くワイナリー。
一時期このワインの名前と同じウェストエンドという名前のワイナリーでしたが、2013年に家族名のカラブリア・ファミリー・ワインズに名称変更しました。
なんでも「輸出するときに(ウェストエンドのような)安いビールのような名前だとやりづらいから」ということだったようです。
一方「カラブリア」だけだとイタリアのワインと誤解されるので、「ファミリー・ワインズ」を付けて今の名称に落ち着いたようです。
そう言えば、この前飲んだマクウィリアムズもワインというよりもウィスキーを連想させる名前ですね。
さて、開栓。
売り文句の通り、確かに香りからスモーキー。スパイシーと語られることの多いシラーズですが、このワインの香りはまさにスモーキーとの表現がふさわしいです。
味わいもスモーキーさが漂います。濃厚で果実味もしっかりしており、満足。
私の好きなビールでラオホビールというスモーキーなビールがありますが、それを思い出しながら飲みました。
初夏の陽気にぴったり。モンセニョール
ドンキで買い物をしていると、在庫一掃で割引販売されているワインが。
何だろう、と思って見てみると、ヴィーニョ・ヴェルデ。
ドンキでヴィーニョ・ヴェルデが置いてあるとは。油断がなりませんな。
早速購入。
モンセニョール。
突き抜けた名前が潔くていいですね。
ヴィーニョ・ヴェルデはポルトガル語で直訳だと「緑のワイン」になりますが、「若いワイン」と言った意味合い。日本語の「青年」と同じような感覚でしょう。
造り手はキンタ・ダ・リシャ。
前に飲んだヴィーニョ・ヴェルデと同じ造り手。
この地方のリシャという村に所在する、1986年創業のワイナリー。
ヴィンテージの記載は見当たりません。
ヴィーニョ・ヴェルデは早飲みを想定して記載しないのが主流なんでしょうか。
開栓。
グラスに注ぎますが、注ぐ時に細かい泡が見られるぐらいで、泡立ちはほとんど見られません。
香りはソーヴィニョンブランを弱くしたような若草の芳香が感じられます。
飲んでみると、軽くピリピリと炭酸の感覚。その後にフレッシュで穏やかな酸味が感じられます。
炭酸と酸味を弱くしたシークワーサーサワーを飲んでいるような感じですかね。
度数も9.5%とちょうどストロング系と同じくらいです。
暑くなってきたのでちょうどよい爽やかさ。
味覚が変わったのか、単に慣れの問題なのか。
ヴィーニョ・ヴェルデは昔は受け付けなかったのですが、おいしく飲めました。
生産者:Quita da Lixa/キンタ・ダ・リシャ
品名:Monsenhor/モンセニョール
種類:白
セパージュ:ロウレイロ、トラジャドゥーラ、アリント
生産国:ポルトガル
産地:Minho/ミーニョ
原産地呼称:Vinho Verde(DOC)/ヴィーニョ・ヴェルデ
アルコール度数:9.5%
輸入者:アプレヴ・トレーディング
価格:754円
評価:★7(★10~★1で評価)
敬遠していたが。シリウス ルージュ
カクヤスでワンコインばかり飲んでいても何なので、「厳選ワインよりどり2本3300円(税込)」という、お勧めの中から2本選べるセットの中から適当に選んで買ってみました。
単品だと1700円~2000円クラスのものがラインナップされています。
造り手、産地もかなりバラエティに富んでいてどれを買おうか悩むのも楽しいです。
こういうの他の酒屋やスーパーでもやればもっと購買意欲が増すと思うのですが。
そのうちの1本。
シリウス ルージュ。
造り手はボルドーのメゾン・シシェル。
代名詞的にシャトーパルメの所有者として語られる造り手です。
シシェル家は代々続くネゴシアンの一族で、創業は1856年ドイツにて。1883年にボルドーに移って発展してきました。
このワイン、安ワイン界では割と有名なワインですが、何となくジャケ買いしづらい単純なラベルと品名のため、そそられずにこれまで敬遠していました。
輸入者はJALの子会社であるJALUX。 JALのビジネスクラスでも提供されていたようです。
さて、開栓。
ボルドー赤らしい、森や草を思わせる芳香。黒果実、スミレ、バニラ香も。
カベルネ・ソーヴィニョンの香りが目立ちます。
おいしいボルドー赤の香り。香りだけでかなり期待できるワインであることが分かります。
味わってみると、アタックはけっこうスパイシー。
しかしその後は、メルローが利いているのかまろやかでフルーティー。
滑らかなタンニンが心地良いです。
おいしいですね。
変化を楽しもうと、一日おいてみました。
翌日。
昨日とは打って変わって、香りははメルロー感が際立ちます。
タンニンの滑らかさは健在。
ただ、初日のほうが良かったな。まろやかですがボディの厚みが弱い気がします。
全体的には満足。
ボルドーらしさ全開のワインでした。