闘いは続く。ボルゲシア オーガニック スプマンテ
東京に3回目の緊急事態宣言発令。つかの間の解放感から緊張の日々に逆戻り。
いつまで続くんでしょうか。
近くの人がコロナに感染した、という声が聞こえてきて、第4波はこれまでと段違いに手強そうです。
近くのカクヤスへ。
カクヤスさんも、飲食店への卸しが減って大変なんだろうな。 支援金も回ってこないのだろうし。
・・・色々な思いに駆られながら棚を眺めると、また新手のワンコインスパークリング。この闘いも終わりが見えない。
買ってみました。
ボルゲシア ビオ キュヴェ ブリュット。
裏ラベルには輸入者が付けた「ボルゲシア オーガニック スプマンテ」という分かりやすい品名が表記されています。
オーガニックの素朴な感じを出したかったのか、何も考えなかったのか分かりませんが、簡素なラベル。
ボルゲシア、という名前に見覚えがありましたが、数ヶ月前にプロセッコを飲んでいました。
造り手は ヴィニコラ・デコルディ。1921年にロンバルディア州クレモナに食堂(タヴェルナ)を開き、そこからワイン造り発展させていった、現在ではかなり規模が大きいですが、家族経営を母体とするワイナリー。
ボルゲシアはイタリア語で「ブルジョア」の意味。
低価格で金持ち感を味わえるワイン、ということでしょうか。
泡は細かい泡が立ち上りますが、全体的におとなしめです。
香りは、青リンゴ系。
飲んでみると、果実の甘みと酸味のバランスがちょうど良いあんばいで、くどさがなく飲み進めるのにちょうど良いワインです。
後味は酸味がしっかり感じられ、さっぱりとした余韻を残します。
コスパに優れたスパークリングでした。
生産者:Vinicola Decordi/ヴィニコラ・デコルディ
品名:Borghesia Bio Cuvée Brut/ボルゲシア ビオ キュヴェ・ブリュット
種類:泡白
セパージュ:ー
生産国:イタリア
産地:ー
原産地呼称:ー
アルコール度数:13.5%
輸入者:アシストバルール
価格:550円
評価:★6.5(★10~★1で評価)
八重桜を眺めながら。マクウィリアムズ ハンウッド・エステイト シャルドネ
今年のソメイヨシノは散るのが早かった気がします。
去年が長持ちしただけかもしれませんが。
代わって八重桜と新緑の登場となりました。
八重桜はソメイヨシノに比べると地味な存在ですが、ソメイヨシノはすぐ散ってしまってさみしさが残るので、この季節、八重桜という脇役がいてよかったなといつも思います。桜から新緑へのバトンをうまくつないでいる気がします。
新緑の季節なので、今日も白ワインの気分に。
また分かりやすい味わいのものを選択。
マクウィリアムズは名前で分かるとおりアイルランド移民により1877年に創業された、6世代続くワイナリー。
ニュー・サウス・ウェールズ、良質のデイリーワインを多く生み出しているリヴァリーナ(Riverina)に所在しています。
さて、飲んでみます。
甘い桃っぽい香り。樽香も想像よりも強めに感じます。
飲んでみると、こちらも桃っぽい甘さととろみ感が心地良い。
果実感がしっかり伝わってきます。
後味には軽い苦味があり、甘ったるすぎずに後味スッキリでよいアクセントになっています。
ニューワールドらしい溌剌としたシャルドネで満足でした。
生産者:McWilliam's Wines/マクウィリアムズ・ワインズ
品名:Hanwood Estate Chardonnay 2018/ハンウッド・エステイト シャルドネ 2018
種類:白
セパージュ:シャルドネ
生産国:オーストラリア
産地:Riverina/リヴァリーナ
原産地呼称:ー
アルコール度数:13.0%
輸入者:サントリーワイン
価格:1280円
評価:★7(★10~★1で評価)
最強?? ヌヴィアナ テンプラニーリョ/カベルネ・ソーヴィニョン
コンビニやスーパーに行くと、なんとなくワイン棚を見るのがクセになっています。
花粉症の薬を買いにスギ薬局に入ったときに買い物ついでに食料品コーナーを見てみると、お酒コーナーがありました。
ドラッグストアではどんなワインが置いてあるのだろう。
眺めていると、カヴァで有名なコドーニュの造っているワインというのがあったので試しに購入。
造り手表記はヌヴィアナ。ヌヴィアナ(Nuviana)はNuvis(New=新しい)、 Vino(Wine=ワイン)、 Vida(Life=生活)の造語で「新しいワイン生活」ということらしい。何か「Vida」の「d」がなかったことにされている気がしますが。
さっきも書きましたが、コドーニュのグループ。
サッポロのウェブサイトでは、ワイナリーはアラゴン州のベルベル・デ・シンカ(Belver de Cinca)に所在とありますが、ワインはカスティーリャ=ラマンチャ州のテーブルワイン規格であるIGPヴィノ・デ・ラ・ティエラ・デ・カスティーリャ(Vino de la Tierra de Castilla)と表記されています。畑はラマンチャなんですかね。
IGPなのは、より上位の原産地呼称であるDOの規制にとらわれずに、自由に造ったワインということのようです。
桜アワード金賞受賞。
日本の女性審査員だけで選ぶワインコンクールですが、全体的に軽めで甘口の味わいのワインが多いような気がして、私の好みとはややズレているところがあります。
さて、このワインはどうなのでしょうか。
開栓。
香りはスパイシーで青臭さを感じます。カベルネソーヴィニョンの香りが支配的。黒果実系の香りも。
味わってみると、スパイシーでタンニンの厚みもまずまず感じます。
全体的にカベソーが強いなと思ってサイトを調べたら、テンプラ53%、カベソー47%とほぼ半々でした。
結果、軽めに造ったボルドーワインのようになっていますが、「飲みやすい」と「水っぽい」の中間的な味わいになっている印象。ここはとらえ方に個人差があるかもしれませんが。
よくも悪くも普通のワインと思いました。
宣伝で「最強コスパワイン」と謳っていますが、ちょっと言い過ぎかな。
やっぱり南アのシュナンブランはいい!KWV シュナン・ブラン
あったかいので、わかりやすくグイグイいける白ワインを飲みたくなりました。
そんなことで本日は新大陸系。
KWV クラシック・コレクション シュナン・ブラン。
KWVはアフリカーンス語で「南アフリカブドウ栽培者協同組合」の略語。
1918年に南アフリカの零細ブドウ農家救済のために創設されました。1997年に株式会社に移行し、2016年にはロンドンの投資会社ヴァサリ(Vasari)グループが買収。
このボトルは2018年ヴィンテージで、創設100周年記念ラベルになっています。
さて、開栓。
香りは若干トロピカル感が漂います。
味わってみると、はじめ軽い苦みのフックがあり、その後ライムの酸味。果実感がぎっしりなのでコクがあり、酸味とのバランスが心地良い。
白ワインの様々な味を複層的に楽しめます。
デイリーワインとしては完璧なバランス。
千円以下でこれを楽しめてしまうのは、南アワイン、すごいですね。
桜の季節にはやはり日本酒。いなば鶴 強力
桜が満開。神田川の桜を見に行きました。毎年同じような写真を撮っている気がしますが、それでもやはり撮りたくなりますよね。
昨年と同様、コロナ禍で飲食自粛になっています。
ガヤガヤせずに、落ち着いて桜を見ていられるので、これはこれでいいかもしれません。
しかし、 桜を眺めていると、やはりお酒、それも日本酒が飲みたくなります。
さっさと家に戻り、ストックの日本酒を取り出しました。
いなば鶴 純米大吟醸 強力(ごうりき)。
前も登場した、鳥取の土着米、「強力(ごうりき)」を使った日本酒。
この強力、明治から大正頃には鳥取の特産米として酒造りにも使われていたようですが、栽培の難しさから一度廃れてしまいました。
それを、この中川酒造と山根酒造場が中心となり、鳥取大学に標本としてわずかに保存されていた種籾をもとに、平成の世に復活させたとのことです。
強力は、DNA的には、現在国内で広く栽培されている山田錦のルーツとも言える米なのだとか。
中川酒造の中川氏は、地酒とは何かを突きつめて、土着品種にたどりついたということです。ワイン的な発想ですね。
この日本酒、色はうっすら山吹色。
香りはメロンのような、日本酒特有の吟醸香が漂います。
口に含むと、アタックは辛口でしまった味わい。その後、甘みを伴ったコクが襲ってきます。
炭素濾過をしていないからか、コクの中にも複雑味を感じ、しつこさを感じさせない味わいに仕上がっています。濃厚でうまい。
グラスに注ぐ手が止まらなくなり、毎日少しずつ飲むつもりが一気に飲んでしまいました。
いや~おいしかった。
こっちもメルロー。シャトー・ギショ
最後の1本になりました。
シャトー・ギショ。
造り手は、ラ・ファミーユ・プティ。
1890年から続く造り手で、アントル・ドゥ・メール地区のサン・タントワーヌ・デュ・クイレ(Saint-Antoine-du-Queyret)という村に所在。この村、50人くらいしか住人がおらず、広大なブドウ畑が広がっています。
シャトー・ギショもこの村に所在し、2008年にファミーユ・プティが買い取りました。
プティ・ファミーユじゃないのか、と思ったら、プティという苗字の人でした。
さて、開栓。
香って、味わって・・・。
むむ。
これもメルロー主体か。
前情報なしで 勝手にカベソー主体と想像してましたが、予想と異なる味。
3本セットで赤2本あり、前に飲んだ赤はメルロー主体だったのでこっちはカベソーかなと思っていたのですが。
まあ適当に選んで予想した味わいと異なるのも、また一興でしょう。
味わいは、いかにもメルローらしい丸っこい味。
スルスル飲めるのですが、逆に引っかかりがなくちょっと平板な感じがしました。
飲み進めずに、一日おいてみました。
翌日飲んでも、印象の変化はなく。
この3本セット、ちょっと微妙な終焉でした。
生産者:La Famille Petit/ラ・ファミーユ・プティ
品名:Château Guichot 2017/シャトー・ギショ 2017
種類:赤
セパージュ:ピノ・ノワール
生産国:フランス
産地:Bordeaux/ボルドー
原産地呼称:Bordeaux Supérieur(AOC)/ボルドー・スペリュール
アルコール度数:13.0%
輸入者:東京ヨーロッパ貿易
価格:(1096円)
評価:★6.5(★10~★1で評価)
しだれ桜とソーヴィニョンブラン シレーニ セラー・セレクション ソーヴィニョン・ブラン
桜も咲いていよいよ春本番といった感じ。
家の近くのしだれ桜も咲いてまいりました。
人通りもそれに合わせるように多くなってきたのはコロナの状況を考えると気がかりですが、まあ暖かくなるとある程度は仕方ないですよね・・。
春っぽくなってきたので、ワインもロゼ・・ではなくさっぱり系の白で。
シレーニ セラー・セレクション ソーヴィニョンブラン。
カクヤスで2本3000円というセットがあったので購入したもの。単品だと税込1782円。
シレーニはニュージーランド北島、ホークスベイのワイナリー。
ただ、このソーヴィニョンブランは、南島のソーヴィニョンブランで有名なマールボロで造っています。
創業は1998年。日本に輸入されているNZワインでは最多の規模を誇るようです。
シレーニは酒屋さんの棚でよく見かけるので飲んだことがあると思っていましたが、調べてみると初めて。メジャーすぎて手に取ってなかったようです。
今回手に取ったのは、デイリー使いのラインナップであるセラー・セレクション。
さて、開栓。
香りから柑橘感がすごい。NZのSBの期待通りのパワフルな柑橘感です。
草っぽさはそれほどないかな。
味わってみると、グレープフルーツ。
これだけグレープフルーツっぽいとストロング酎ハイっぽくなりそうですが、ミネラル感もしっかりあるので味わいに奥行きがあり、安っぽい味わいになりません。
(誤解のないように言っておくと、ストロング系の何も考えずにゴクゴクいける感じも好きです)
ちょっとおいて、常温にしてみました。
パイナップルのようなトロピカルな香りが際立ち、口に含むと、とろみがよりはっきり感じられるようになって、味わい深くなりました。
おいしくいただきました。
生産者:Sileni Estates/シレーニ・エステイツ
品名:Sauvignon Blanc Cellar Selection 2020/ソーヴィニョン・ブラン セラー・セレクション 2020
種類:白
セパージュ:ソーヴィニョン・ブラン
生産国:ニュージーランド
産地:Marlborough/マールボロ
原産地呼称:ー
アルコール度数:13.0%
輸入者:エノテカ
価格:(1650円)
評価:★7(★10~★1で評価)